北鎌倉プロジェクト
北鎌倉は鎌倉街道の小袋谷から建長寺前、巨福呂坂の切り通しの最長点までの俗称として用いられ実際に「北鎌倉」という地名はありません。正式には山ノ内という地名で呼ばれています。当時は鎌倉への物資輸送の重要な通り道として栄えた街道です。また一方で鎌倉五山と呼ばれる禅宗の寺が多くある土地でもあります。この地は文人や作家が多く住む土地として広く知られています。余談ですが、その昔、日本に艷と粋の文化を見ることが出来た時代には「妾」さんの宅が多くあったそうです。
北鎌倉の駅を降り、背後の山を登ると「八雲神社」の境内に出ます。
この境内に立って正面の視界に広がる霊山「台峰」の山々を望み、大きな声が出すとやまびこが還ってくるような気がします。「八雲神社」と「台峰」は向かい合うような位置にあり、神々の呼吸がこだまする谷あいの街が北鎌倉なのです。福富書房はこの山ノ内の地にあります。北鎌倉プロジェクトではここに眠る奥深い歴史の糸を少しづつたぐり寄せようとおもいます。