今回はモロッコで食べた、「ハリラ」というスープを作ろうと思います。
ヨーロッパでは物価の高さに泣かされて、満腹ってほど食べれていなかったので、
安くてたらふく食べれると噂のモロッコ料理を楽しみに入国してきました。
しかし、モロッコに入国してすぐモロッコだけじゃなく
イスラム圏全部がラマダンに入った事を知るのです。
スペインから船で到着した町「タンジェ」から他の町に行く為に
バスターミナルでバスを待っている間、スナックをぱくぱく食べていると
なんか、な?んか、みんな見てる。
日本人が珍しいのか?荷物がおっきいからか?
なんで?なんで?って思っていると
そのうち、おばさんがつかつか、やってきて一言 「ラマダ?ん!!」って言ってきた。
あ、もしかしてこれが噂の、イスラム教徒が年に1回するという「断食の月」なのか!
だから、みんな見てたのね!!ごめんね?。
でも、よくよく色々話を聞いてみると、観光客つまりイスラム教徒じゃない人たちは
ラマダンをする必要がないので、レストランに行けば食べれるらしい。
さらに、イスラム教徒の人たちも、日が落ちたら日の出までの間は食べてOKらしい。
なにも食べれない訳ではないようです。
(ちなみに、上の写真は淳さんじゃなく、韓国人のリー君です。)
とはいえ、ラマダン中にモロッコ人にラクダを引いてもらって、
灼熱の砂漠を案内してもらうのは少し罪悪感。
昼は、水も飲めないし、ツバさえ飲んではいけないらしい。
のどが乾いているだろう彼の横で、自分は水をガブガブのんでしまった。
だって、飲まなきゃこっちが死んじゃうと思ったし…。
ヘトヘトなハズなのに、私たちの夕食の支度をしてくれるガイドのバスさん。
ありがとう。
これが現地の『ハリラ』。
夕方、日が落ちると一斉にみんな一目散に家に帰り、これを食べます。
いきなりバクバク食べるんじゃなく、たぶんこのようなスープで胃をウォームアップさせてるんだと思う。なので、やさしくて、腹ぺこの胃にしみ込むような温かい感じってのが再現してみたいポイントかな。
ラマダンをしない私たちはこれを食べました、へへへ。タジンです。
ラマダン中のイスラム教徒の人々は夜中までに何度も食事をします。
3?5回だったかな。これって健康にいいのかなぁ?
夜通し食べてるから、寝不足で昼間はあんまり仕事に力が入っていない気がしたな。
そして、私たちが長めに滞在していた、シェフシャウエンの町では、
夜中3時ぐらい(夜明け前)になると、若い衆が太鼓を鳴らしながら
『起きろ?、夜が明ける前にメシを食べろ?!!』って感じで
町中を走りまくります。
ラマダン中じゃない私たち旅行者は夜中にうるさくて起こされる訳で
迷惑でもあるんですが、郷に入りてはなんとから…そうかそうかと思いながら
また、眠りにつくのでした。
イスラム圏でよく見かける、なつめやし。
甘くてねっとり、マロングラッセのような感じでもあるけど、甘酸っぱさもあり、おいしかった。
町には砂糖漬のようなお菓子がたくさん並んでます。
ラクダの生首!!ラクダも食べるようです。
飼ってよし、食べてよし、皮を売ってよし、いいことだらけのラクダさんです。
これもよく見かけるサボテンの実。
これは、モロッコだけでなく、南米でもよく見かける食べ物でした。
モロッコでは、よく飲まれていているミントティー。
安いので旅人の味方です。
とはいえ、今までに味わったことのない環境で疲れたらしく、熱を出して、寝込む数日もありました。
準備・買い出し
今回参考にしたのは、「クスクスとモロッコの料理」という本と
「STREET FOOD MOROCCO 〜 モロッコで出会った街角レシピ」という本です。
主に、後者の本を参考にしました。
ハリラは、メインディッシュのような存在感はないけど、
一般市民の愛するような大衆的食事って感じが「ハリラ」にはあるので、
ストリートフード屋や街角で出会える食べ物に近いかなと思いました。
それと、イスラムの料理には結構あると思うんですが、
小さい小さいパスタをスープとかいろんなものに入れるんです。
上記した2冊の本でも、パスタを入れるバージョンと
入れないバージョンがあるようでしたが、
私たちが食べたのは、パスタ入りが多かったので、
パスタを入れる事にしました。
日本では小さい小さいパスタは手に入りにくいので、
カッペリーニのパスタを小さく砕いてやる事にしました。
あと、肉はやはり羊肉がBESTようでした。
でも、羊肉は近くのスーパーで聞いてみたところ、
需要が少ないから仕入れていないよ、といわれました。
むむむ、まぁ、売っていないならしょうがない。
代用品として牛肉にしました。(イスラムの料理なので、豚は避けました。)
いつもレンズ豆とひよこ豆の料理を作る時に迷うのが、缶詰にするか生のマメにするかです。
今回は、手っ取り早く缶詰をチョイス。
バケットを購入。
現地では、こういった丸いパンが売られています。
レシピ 3?5人前
材料
- 牛肉 120g
- レンズ豆 100g
- ひよこ豆 100g
- ターメリック 大さじ1と1/2
- ジンジャーパウダー 小さじ1
- シナモン 少々
- トマト缶 400g
- ブラックペッパー 少々
- 塩 大さじ1
- パセリ 大さじ1
- 極細パスタ 30g
- 小麦粉 10g
- オリーブオイル 大さじ2
- 水 900cc
調理開始
1.
タマネギを擦りおろします。
タマネギは擦りおろしても目が痛くなるので、注意しましょう。
冷蔵庫で冷やしておくといいようですね。
2.
セロリの筋を包丁で取り除きます。
3.
セロリも擦りおろしていきます。
4.
牛肉を細かく切ります。
5.
擦りおろしたタマネギとセロリをオリーブオイルを引いた深い鍋で炒めます。
6.
焦げないように炒めましょう。
タマネギ、水気をを飛ばしたかったので、お肉の前に炒めたけど、お肉が先の方が良かったかもしれないです。
7.
細かく切った牛肉を投入します。
8.
ターメリック、ジンジャーパウダー、シナモン、パセリを入れます。
(シナモンはお好みで調節してください。パセリは最後でも良かったようです。)
9.
香辛料が馴染んできたら、トマト缶を入れます。
(ジュース状にするのも良さそう。)
10.
お水を加えます。900ccって結構あるね。
11.
レンズ豆を加えます。手でみえてないけど、入れてます。
12.
ひよこ豆を加えます。そして、30分煮込みます。
13.
パスタを細かく折っていきます。
14.
30分経ったら、細かくしたパスタを加えます。
そこからまた30分ほど煮込みます。
15.
塩こしょうで味を付けます。
16.
水で溶いた片栗粉を鍋に加えていき、とろみを付けていきます。
とろとろ、ぽったりとしてきたらもうゴールはすぐそこです。
17.
パンを切って準備します。
18.
お皿に盛って完成。
冷やした白ワインとともにいただきます。
感想
なんだかんだ言いつつも、
完食。モロッコの味に近かったかと言われると、うん、近かったんじゃないかと思う。
これにチーズとかチリとか、もう一つパンチがあるものが
入ったらもっとおいしいのではないかという気もしましたが、
ラマダン中の日没後にパンチがあるものを食べたりはしないんじゃないかな、胃に負担だし。
だから、自然なやさしい味に仕上がったということで、成功としましょう。
今日のデザートは、テオブロマのシュークリームでした。
カスタードクリームにバニラビーンズが入ってておいしかったぁ。